神奈川県小田原市：小田原城北条攻めの舞台：石垣山一夜城の御城印

完成と同時に周囲の樹木を伐採し、あたかも一夜のうちに築城したとも伝わり、
「一夜城」と呼ばれていますが、実際には4月6日から築城に着手し、
本陣を移した6月26日までの約80日間、昼夜を問わず工事が行われました。

豊臣方の軍勢は水軍合わせて約22万です。小田原城には約6万の軍勢が籠っていました。
天正十八年(1590年)七月に北条氏直は城を出て降伏を申し出、
自らの命と引き換えに、籠城した一族・家臣や領民らの助命を願い出ました。

氏直の行動に秀吉は感嘆し、氏直の父・氏政と弟・氏照には切腹を命じますが、
氏直の命は助け、高野山に追放しました。ここに戦国大名の小田原北条氏は滅亡しました。

小田原駅近くに、北条氏政・氏照の墓所があります。

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2023.06.05

東国で最初に造られた総石垣の城で、白亜の櫓、塀を備えた近世城郭でした。
石垣は自然石をそのまま使う「野面(のづら)積み」で、
近江の穴太衆(あのうしゅう)によって築かれました。

小田原城天守閣から見た石垣山一夜城方面です。

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2024.01.03

石垣山一夜城駐車場へ向かう道には、石垣山に参戦した武将たちの案内がありました。

徳川家康は酒匂川の西岸に陣をしいていました。

宇喜多秀家は小田原城西方の水之尾付近に陣場を構えたとされます。

堀秀政は、小田原合戦では先鋒として出陣し、小田原城の西南、
石垣山城の前衛として陣をしきました。ところが5月27日に小田原包囲陣中に病死し、
福井の長慶寺に葬られました。石垣山城近くの海蔵寺にも墓があります。

石垣山城から道路を挟んだ場所に一夜城無料駐車場があります。

石垣山一夜城駐車場に到着した際、最初に目に飛び込むのが南曲輪南面石垣です。
迫力に圧倒されます。

登りやすいように道は整備されています。

城の大手道と考えられます。

馬屋曲輪の石垣は、比較的良好に築城当時の姿を保ち、延長約67メートル、
高さ6メートル、勾配約60度となっています。

二の丸(馬屋曲輪)は、本丸(本城曲輪)と並んで最も広い曲輪で、
中心部分・北へ長方形に張出した部分・東の腰曲輪部分の三つの部分から成っています。

伝承によれば馬屋が置かれ、本丸寄りには『馬洗い場』と呼ばれた湧水もあったようです。

展望台からは小田原城を眺めることができます。

三の丸(北曲輪)の方は、私有地で立ち入りができないようです。

入生田方面には、現在「神奈川県立生命の星・地球博物館」があります。
箱根湯本の方角となり、石垣山城完成まで豊臣秀吉が本陣を置いていた、
早雲寺があります。

「神奈川県立生命の星・地球博物館」から見た石垣山城方面です。

階段を下に降りると井戸曲輪跡があります。

井戸曲輪は、二の丸北東側にあり、もともと沢のようになっていた地形を利用して、
北と東側を石垣の壁で囲むようにして造られている場所です。

井戸は二の丸から二十五メートルも下がったところにあり、
今でも湧き出る水を見ることができるそうです。「淀君化粧井戸」と呼ばれています。

本来は二の丸(馬屋曲輪)東側からスロープと階段で降りるようになっており、
らせん状に降りる構造から、「さざゑの井戸」とも呼ばれています。

石塁によって谷を遮蔽し、湧水を貯水する構造になっています。
石塁は約10メートル以上の高さがあります。

築城当時の様子がよく分かる石垣でした。高さに圧倒されます。

本丸は二の丸より高いところにありました。

本丸(本城曲輪)は木に覆われており、神社がありました。

本丸と書かれた案内板は更に小高い丘になっています。

本丸への登り口には、「マムシ出没注意」の看板がありました。

西曲輪跡から見える石垣は、天守台の跡となります。

崩れた石垣の間に、階段があります。

南曲輪とその先の西曲輪の西側には大堀切があり、出曲輪が配置されています。
こうした城の縄張は肥前名護屋城に似ており、黒田官兵衛の関与が想定されます。

石垣山の西側斜面一帯には、江戸時代初期に江戸城修築のための石垣用石材を調達した、
「石丁場」(石を切り出した作業場)があります。

ここに置かれている石垣用石材は、平成十七年～十八年(2005年～6年)に、
小田原市早川の広域農道小田原湯河原線建設に伴う発掘調査によって発見され、
移設したものです。

駐車場にある一夜城ヨロイヅカファームマルシェで購入しました。

一夜城ヨロイヅカファームマルシェの営業時間は10時～17時(2024年8月現在)となります。