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白山比咩神社の表参道前:旧加賀一の宮駅
歴史
大正十四年(1925年)に設立された金名鉄道の区間延伸に伴い、
昭和二年(1927年)に設置されたのが始まりで、当初は「神社前停車場」という駅名でした。
白山比咩神社の表参道前に位置する駅舎として、多くの参拝客や住民に利用されてきました。
昭和十二年(1937年)に加賀一の宮駅と改称されました。
昭和十八年(1943年)に北陸鉄道に統合され、金名鉄道の路線は金名線と改称されました。

昭和五十九年(1984年)に金名線が廃止され、石川線の終着駅となりましたが、
平成二十一年(2009年)に石川線の一部区間の廃止に伴い、
八十二年の歴史に幕を閉じました。
国登録有形文化財:旧加賀一の宮駅舎

平成二十五年(2013年)に北陸鉄道より駅舎の寄付を受けた白山市では、
地域の大切な歴史遺産として保存するため、平成三十年(2018年)に改修工事に着手し、
令和元年(2019年)に完成しました。

昭和初期の近代和風建築の好例として、
令和三年(2021年)に国の有形文化財に登録されました。

駅舎内部

駅舎内部も当時のまま保存されていました。

運賃表も展示されていました。

古写真も飾られていました。

歴代の車両の写真や記念乗車券も飾られていました。

旧加賀一の宮駅ホーム

ホーム跡からかつての線路跡を眺めます。現在は自転車道となっています。

線路の跡は白線が引いてありました。
小山良左衛門・枝権兵衛 二君紀功碑

真下を流れる手取川、七ヶ用水の偉大な先駆者で、当時の加賀藩産物方の小山良左衛門と、
坂尻村肝煎の枝権兵衛の存在がありました。大正十五年に両氏の紀功碑が建てられました。

江戸時代末期の頃までは手取川からの取水は思うようにいかず、
これを見かねた枝氏の提案を小山氏が受け入れ、
安久涛ヶ淵(あくどがふち)の岩盤を掘る事業が行われました。工事は困難を極め、
小山氏は藩銭を流用、枝氏は私財を投じて、明治二年に事業を完成させました。

近くには取入口の案内地図がありました。

現在の七ヶ用水は地下トンネルを通っています。


水戸明神

近くにある水戸明神は、水の取り入れ口の守護神として水門神が祀られています。

昭和二十九年に現在地に水戸明神の社殿が建てられました。
旧加賀一の宮駅情報
- 住所:石川県白山市白山町レ60-1
- アクセス:北陸鉄道石川線鶴来駅から徒歩30分
北陸自動車道白山ICから国道157号線を南へ30分
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