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塩田流北条氏ゆかりの寺院:長野県最古の禅寺:安楽寺(あんらくじ)
由緒
伝承では天平年間(729年~749年)に行基の建立とも、
天長年間(824年~834年)創立ともいわれています。
樵谷惟仙(しょうこくいせん)が鎌倉時代に開山し、塩田流北条氏の庇護を得て栄えましたが、
北条氏の滅亡後は寺運が傾きました。
天正八年(1580年)に高山順京(こうざんじゅんきょう)によって再興されました。

傳芳堂(開山堂)

国の重要文化財に指定されている、開山の樵谷惟仙(しょうこくいせん)和尚と、
二世の拗牛恵仁(ようぎゅうえにん)和尚の等身大の坐像「頂相」が安置されています。

没後弟子たちがその徳を慕い、嘉歴四年(1329年)に造立したものです。

黒門

黒門が安楽寺の境内の入口にあたります。扁額は崇福山で安楽寺の山号になります。

寛政四年(1792年)に建てられました。
蓮池と参道

入口には蓮池があります。

参道のそばには弁天堂もあります。杉や翌桧(あすなろ)の自然豊かな並木道です。
参道階段

階段の先には山門があります。
山門

山門の先には本堂があります。
十六羅漢堂

江戸時代の寛政年間に十六羅漢尊者が、元禄六年には四国八十八霊場の勧請仏の七尊が、
それぞれ安置されています。

本堂

御本尊の釈迦牟尼仏と、両脇に文殊菩薩、普賢菩薩が祀られています。
経蔵

経蔵は寛政六年(1794年)に宇治の黄檗山萬福寺から購入した、
鉄眼の一切経を保管するために建てられた方三間、ぬりこめ、宝形造、銅板葺です。

国宝:八角三重塔

境内は無料ですが、八角三重塔へは拝観料が必要です。

本堂の裏を登った山腹に、国宝八角三重塔があります。

一見四重塔に見えますが、初重の屋根はひさしに該当する「裳階(もこし)」で、
裳階付き三重塔です。

平成十六年に調査の結果、鎌倉時代末期の1290年代に建立された、
わが国最古の禅宗様建築であることが証明されました。

八角塔はかつて奈良・京都などに記録として残されていますが、
現存する唯一の八角塔になります。

塩田流北条氏の供養塔として建てられたものと考えられます。

鐘楼

明和六年(1769年)建立されました。宝暦年間の古鐘は太平洋戦争中の金属回収で供出され、
現在の鐘は昭和三十二年の鋳造です。
坐禅堂

庫裡

高野槙

境内には高野槙もありました。

安楽寺のご朱印
平成二十一年(己丑)拝受:御本尊ご朱印

令和四年(壬寅)拝受:御本尊ご朱印

寺院情報
- 住所:長野県上田市別所温泉2361
- アクセス:上田電鉄別所線別所温泉駅徒歩約10分
上信越自動車道上田菅平ICより車で約30分 - HP:https://anrakuji.com/index.html
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