英霊を祀る:靖國神社(やすくにじんじゃ)
東京五社
由緒
明治二年(1869年)に国家のために一命を捧げられた人々の霊を慰め、
その事績を後世に伝えようと、招魂社を創立されました。
明治天皇が命名された『靖國』という社号は、『国を靖(安)んずる』という意味があり、
『祖国を平安にする』『平和な国家を建設する』という願いが込められています。
御祭神
靖國の大神:祖国を守るという公務に起因して亡くなられた方々
幕末の嘉永六年(1853年)以降、国を守るために尊い命を捧げられた神霊が、
身分や勲功、男女の別なく、靖國の大神として祀られています。
神門
昭和九年(1934年)に建てられました。
直径1.5メートルの菊花の御紋章が取り付けられています。
神門の奉納羽子板と奉納凧
初詣に参拝した際、掲げられてました。
拝殿
明治三十四年(1901年)に建てられました。
第一鳥居(大鳥居)
大正十年(1921年)に日本一の大鳥居として誕生しました。
長年の風雨で損傷が激しくなり、昭和十八年(1943年)に撤去されました。
現在の鳥居は昭和四十九年(1974年)に再建されたものです。
中門鳥居
平成十八年(2006年)に建てられました。埼玉県産の檜が使われています。
大村益次郎銅像
靖國神社の創建に尽力した大村益次郎の銅像は、
明治二十六年(1893年)に日本最初の西洋式銅像として建てられました。
像の下の顕彰文の揮毫は三条実美のものです。
母の像
戦争未亡人への敬意と感謝を込めて、昭和四十九年(1974年)に建てられました。
軍犬慰霊像
平成四年(1992年)に建てられました。
兵士たちの最愛の仲間であったジャーマンシェパードです。
戦歿馬慰霊像
戦場で斃れた馬の霊を慰めるため、昭和三十三年(1958年)に奉納されました。
パール博士顕彰碑
極東国際軍事裁判(通称:東京裁判)でインド代表判事であった、
ラダ・ビノード・パール博士の功績を伝える為、
平成十七年(2005年)に建てられました。
裁判官の中でただ一人、
被告団全員を無罪とする意見書を提出しました。
遊就館(ゆうしゅうかん)
英霊の遺品や資料が展示されています。
桜の標本木
東京管区気象台が桜の開花を観測するために指定した、ソメイヨシノの標本木です。
高燈籠(たかとうろう)
高燈籠は明治四年(1871年)に当時の招魂社の燈籠として設置されました。
当時は品川沖を出入りする船の目印として、東京湾からも望むことが出来ました。
かつて九段坂は急坂で、いくつかの段が築かれていましたが、
関東大震災後の帝都復興計画により勾配をゆるやかにする改修工事が行われ、
高燈籠も大正十四年(1925年)に現在の場所へ移転しました。
九段坂(くだんざか)
靖国神社側から九段下駅側を見た九段坂です。
名前の由来は、坂に沿って御用屋敷の長屋が九つの段に沿って建っていたとも、
急坂で九つの段が築かれていたともいわれています。
九段坂上には高燈籠が設置され、隣接して陸軍の将校クラブである、
偕行社(かいこうしゃ)が建てられました。
靖國神社のご朱印
平成十八年拝受:ご朱印
神社情報
- 住所:東京都千代田区九段北3-1-1
- アクセス:東京メトロ・都営地下鉄九段下駅徒歩5分
- HP:https://www.yasukuni.or.jp/
靖國神社周辺
千鳥ヶ淵
春は桜の名所となります。
九段坂公園:大山巌像
薩摩藩出身で日露戦争の際の陸軍司令官であった、
大山巌(おおやまいわお)の銅像があります。
大山巌像は、大正八年(1919年)に現在の国会前庭に設置されました。
昭和二十三年(1948年)にGHQによって一時撤去され、東京都美術館に預けられた後、
昭和四十四年(1969年)に現在地へ移転しました。
九段坂公園:品川弥二郎像
長州藩出身で、明治時代の子爵で内務大臣であった品川弥二郎の銅像です。
品川弥二郎像は、明治四十年(1907年)に設置されました。
弥二郎はかつて九段北に存在した練兵館で剣術を学んでおり、
練兵館に近い九段坂公園に像が設置されました。
現在は大山巌像と並んで、靖國神社から道路を挟んで向かい側にある、
九段坂公園にあります。
ご覧頂きましてありがとうございます。
東京五社とは、東京の神社の中で格式の高い、代表的な五つの神社です。
日枝神社:東京都千代田区
明治神宮:東京都渋谷区
靖國神社:東京都千代田区
大國魂神社:東京都府中市
東京大神宮:東京都千代田区