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柳之御所遺跡(やなぎのごしょ):伽羅御所跡(きゃらのごしょ):観自在王院跡(かんじざいおういん):無量光院跡(むりょうこういん)
柳之御所遺跡(やなぎのごしょ)

由緒
柳之御所遺跡は、平安時代末(12世紀)の居館跡で、「吾妻鏡(あづまかがみ)」に記載される、
「平泉館(ひらいずみのたち)」に比定され、奥州藤原氏の政務の場と考えられています。

厩(うまや)

柱を地面に直接立てる掘立柱建物で、中心建物に比べて柱の並び方に統一性がなく、
建物の構造からも、馬をつなげておく厩(うまや)と考えられています。

園池

金鶏山(きんけいざん)を向こうに、中心建物や庭に面して池が見つかりました。

導水路が見つかっておらず、池の水は湧水や雨水などを利用したと考えられます。
政庁(居館)を囲む堀

政庁(居館)は、北上川と大きな堀に囲まれ、周囲から区切られていました。

12世紀後半に最初の堀が埋められた後、内側により巨大な堀(およそ幅14m、深さ4m)が、
作り替えられています。
橋

中心建物

道路内には大型の建物が集中しており、平泉館の中心的な施設と考えられます。

西の建物は東西約11m、南北約14mの大きさで、広い庇(ひさし)をもち、
特に格式の高い建物と推定されます。
東の建物は、南北の長さが約25mもある長大な建物跡です。
道路跡

平行した2本の溝跡が道路の側溝と考えられます。

付属建物

中心建物を補助した役割を持つ建物で、儀式の際に食事の準備をする厨(くりや)や、
同行した家来たちが詰めている建物にあたると想定されます。

堀

大規模な堀で区画された姿が柳之御所遺跡の大きな特徴です。

廊下状の建物

この建物は、1間隔の間隔をもった列が続くことから、
建物同士をつなぐ廊下に似た建物があったと考えられます。

平泉周辺地形模型

伽羅御所跡(きゃらのごしょ)への道

柳之御所遺跡の南側には、伽羅御所跡が接しています。
藤原秀衡の日常の居所と推定されています。
二つの遺跡には堀をまたぐ橋跡が見つかっています。

柳之御所遺跡情報
- 住所:岩手県西磐井郡平泉町平泉柳御所
- アクセス:JR東北本線平泉駅徒歩約10分・東北自動車道平泉・前沢ICより車で約10分
伽羅御所跡(きゃらのごしょ)
伽羅御所跡(きゃらのごしょ)

伽羅御所跡(きゃらのごしょ)は藤原秀衡の居所といわれます。

伽羅御所跡は住宅街の中にありました。

伽羅御所跡情報
- 住所:岩手県西磐井郡平泉町平泉伽羅楽8-7
- アクセス:JR東北本線平泉駅徒歩約7分 ※住宅街の為、周辺に駐車場はありませんでした。
世界遺産:観自在王院跡(かんじざいおういん)
世界遺産:観自在王院跡(かんじざいおういん)

毛越寺(もうつうじ)のそばに観自在王院跡があります。

観自在王院跡は、奥州藤原氏二代の藤原基衡(もとひら)の妻が造営した寺院の遺跡です。
毛越寺との境にある玉石の敷地は車宿(現在の駐車場)であったといわれます。

観自在王院跡情報
- 住所:岩手県西磐井郡平泉町平泉字志羅山地内
- アクセス:JR東北本線平泉駅徒歩約9分・東北自動車道平泉・前沢ICより車で約10分
世界遺産:無量光院跡(むりょうこういん)
世界遺産:無量光院跡(むりょうこういん)

無量光院は、奥州藤原氏三代の藤原秀衡によって造営されました。
伽藍は宇治の平等院鳳凰堂を模したといわれています。

境内は周囲を囲む土塁と、三つの島をもつ広大な苑池で構成されており、
池の中のもっとも大きな中島に阿弥陀堂が建っていました。

無量光院跡情報
- 住所:岩手県西磐井郡平泉町平泉字花立地内
- アクセス:JR東北本線平泉駅徒歩約9分・東北自動車道平泉・前沢ICより車で約10分
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