静岡県伊豆の国市：源頼朝ゆかりの地：香山寺のご朱印

治承四年(1180年)八月に以仁王の令旨を受けた源頼朝は、
平氏で伊豆目代(代官)の山木兼隆の屋敷を襲いました。

源頼朝に襲撃された日は三嶋大社の祭礼で郎党の多くが留守であった為、
山木兼隆は満足に戦う事が出来ず、加藤景廉(かとうかげかど)によって討たれました。

戦国時代に入ると再び寺門も衰えますが、北条早雲が諸堂伽藍を中興しました。

豊臣秀吉の小田原征伐で宝物などを焼失しますが、
慶長二年(1597年)に韮山城主の内藤信成により再興されました。

江戸時代の嘉永六年(1853年)に町家の延焼の類焼により、
堂宇等残らず灰燼(かいじん)となりました。

アーチ型の山門は明治時代の旧韮山県庁のものだそうです。

右側の石碑には『兼隆菩提所』と書かれていました。

源頼朝に挙兵を促した事で有名な文覚上人が、
山木兼隆の妻に贈った薬師如来坐像は香山寺の末寺の宝寿寺の本尊でした。
その後宝寿寺は廃寺となりました。
嘉永六年の大火で香山寺本堂に安置されていたの釈迦如来は、
火傷を負いながらも持ち出され、
薬師如来の身代わり象として再開眼されました。

平成に入り薬師如来像は本来の釈迦如来として、香山寺本尊に遷座再開眼されました。
その際現在の薬師像が開眼されました。

薬師堂にはご朱印の案内板がありました。本堂への参拝の前に庫裡で頂けるようです。

山木兼隆供養塔があります。寺院周辺に屋敷があったようです。
供養塔は平成二年八月十七日に子孫と檀徒により建立されました。

薬師堂や供養塔から高い位置に本堂があります。

境内からの景色です。視線の先には北条氏の拠点の地域が見えます。
源頼朝は守山八幡宮から山木兼隆屋敷の火煙を見ていたという話もあります。

守山八幡宮ではありませんが、北條寺の義時山(北条義時夫妻の墓)から、
香山寺方面を見た景色となります。

源頼朝は北条時政親子や佐々木四郎高綱、加藤景廉ら郎党を、
山木兼隆屋敷に差し向けました。

歌川国芳による『本朝英雄鏡山木判官兼隆』という絵だそうです。

『香山寺殿興峰兼隆大禅定門』は山木兼隆の戒名になります。

韮山駅から徒歩約2６分という時間とバスの時間が上手くいかなかったので、
参拝時は伊豆長岡駅で電動レンタサイクルを借り、訪問しました。

伊豆長岡駅前にある伊豆の国レンタサイクル『狩野川ベロ』を利用しました。
『伊豆長岡駅前観光案内所』に受付がありました。