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源頼朝弟・源範頼ゆかりの地:吉見観音安楽寺(あんらくじ)
坂東三十三観音霊場
坂東三十三観音霊場は専用の御朱印帳でお参りさせて頂きました。
源範頼(みなもとののりより)
源義朝の六男で鎌倉幕府初代将軍の源頼朝の異母弟になります。
蒲冠者(かばのかじゃ)・蒲殿(かばどの)と呼ばれています。
頼朝の代官として、源義仲や平家討伐に赴き、源義経とともに打ち破りました。
建久四年(1193年)に頼朝に謀反の疑いをかけられ、修善寺に流されました。
源範頼は領地の半分を安楽寺に寄進し、大講堂や三重塔などを建立しました。
寺標にも『蒲冠者 源範頼 旧蹟』と書かれています。
由緒
およそ千三百年前、東国を巡遊していた行基が、観音像を刻んで岩窟に納めたのが始まりです。
坂上田村麻呂が奥州征伐の際戦勝を祈願し、勝利した後、堂宇を建立したといわれています。
安楽寺の発展に力を注いだ源範頼は、平治の乱に敗れた後助命され、
この地で稚児僧として育てられました。
源範頼が建立した堂宇は、天文年間(約四百五十年前)に、
上杉憲政と北条氏康の松山城合戦の際に全て焼失してしまいました。
仁王門
県道から脇道を入ると、先に仁王門が見えます。
現在の仁王門は元禄十五年(1702年)に建立されました。
正面の蟇股(かえるまた)内と肘木(ひじき)に阿吽の獏が配置されています。
左右には二メートルを超える金剛力士像が納められています。
境内
広い境内には阿弥陀如来像があり、更に階段を登ると本堂があります。
吉見大仏:阿弥陀如来像
境内には吉見大仏と呼ばれる阿弥陀如来像と、奥に地蔵菩薩像があります。
寛政三年(1789年)鋳造と伝えられています。
本堂
現在の本堂は寛文元年(1661年)に建立されました。
堂内には日光東照宮の眠り猫などで知られる、
左甚五郎作の『野荒らし虎』の額があります。
三重塔
現在の三重塔は寛永年間(1624年~1644年)に建立されました。
高さ24.3メートルあります。
薬師堂
八起地蔵尊
本堂裏にある『八起地蔵尊』の案内石碑そばの階段を登ります。
地蔵尊の横には鐘楼堂があります。鐘楼堂の奥に地蔵尊があります。
吉見観音安楽寺のご朱印
平成十七年拝受:坂東三十三観音霊場第十一番・ご朱印
令和五年拝受:坂東三十三観音霊場第十一番・ご朱印
寺院情報
- 住所:埼玉県比企郡吉見町大字御所374
- アクセス:東武東上線東松山駅下車バス鴻巣免許センター行き久保田バス停下車徒歩40分
関越自動車道東松山インターより約20分 - HP:https://yoshimikannon.jp/
吉見観音安楽寺周辺
厄除けだんご:どびんや
仁王門への道路沿いには厄除けだんごを売っている『どびんや』がありました。
ご覧頂きましてありがとうございます。
鎌倉幕府初代将軍の源頼朝によって発願され、
三代将軍の源実朝が西国霊場を模範として札所を制定しました。
札所は鎌倉を出発点に関東七県に点在し、全行程は1,300㎞です。
室町時代には『西国三十三観音霊場』『秩父三十四観音霊場』と合わせて、
『百観音巡礼』が行われるようになりました。