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土肥温泉発祥の地:土肥安楽寺(あんらくじ)
まぶ湯(鉱湯)
まぶ湯の由来
金鉱の中より湧き出した土肥温泉発祥の湯が、安楽寺のまぶ湯(鉱湯)です。
慶長十五年(1610年)に安楽寺の山に黄金(金鉱)があり、間部(まぶ)彦平が採掘していました。
安楽寺の住職が薬師如来に病気平癒を祈願していたところ、
夢に『汝にいで湯を授けん』とお告げがあり、岩間より霊湯が湧出するのを知り、
浴するところ、病が治りました。
病に効くということで、遠くからも老若男女が訪れるようになり、
『鉱湯』、『医王泉』、『こがね湯』とも呼ばれるようになりました。
まぶ湯入口
庫裡でご朱印を頂く際、まぶ湯拝観料150円を納めました。
まぶ湯の入口は土肥金山の坑道入口のようになっており、
かつて採掘されていた場所のように思われます。
安楽寺の近くにある土肥金山の入口も落盤を防ぐため、丸太で補強がされていました。
まぶ湯と湯かけ地蔵
入浴はできませんが、脇にある湯かけ地蔵に病気平癒を祈りつつ、
治したい場所に湯をかけると霊験があるといわれています。
坑道内と夫婦神社
中は金を採掘していた坑道のようです。
奥に夫婦神社があり、子宝祈願にご利益があるそうです。
本堂
安楽寺は天文三年(1534年)創建で、
創建前は大泉寺(だいせんじ)という寺院があったといわれています。
大泉寺の薬師如来は現在も安楽寺に祀られ、安楽寺の前の川は大泉寺川と呼ばれています。
境内
安楽寺の大クス
樹齢千年以上と伝えられ、高さは二十五メートルあります。
静岡県の天然記念物に指定されています。
延命地蔵尊
六地蔵
「まぶ湯」と書かれた石碑もありました。
安楽寺のご朱印
令和五年拝受:ご朱印
寺院情報
- 住所:静岡県伊豆市土肥711
- アクセス:東名高速沼津I.C/新東名 長泉沼津I.Cから修善寺道路を経由し、
国道136号線を約25分
土肥安楽寺周辺
津波の記憶:波尻観音(なみじりかんのん)
安楽寺のそばに『波尻観音』と呼ばれる石仏があります。
江戸時代後期の嘉永七(安政元)年(1854年)に、
御前崎沖を震源地とするマグニチュード8.4の巨大地震が発生した際、
海抜約七メートルの石仏の所まで津波が届いたという伝承から、
『波尻観音』と呼ばれ、過去の災害の記憶を今に伝えています。
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