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増上寺別院:妙定院(みょうじょういん)
由緒
宝暦十三年(1763年)に江戸幕府九代将軍の徳川家重を開基とし、
増上寺の四十六世妙誉定月大僧正によって開山されました。
徳川家重の菩提のため『御中陰の尊牌』を安置しました。
増上寺山内の山下谷に戒壇造りの堂を建てて、妙定院としました。
妙定院のあるかつての山下谷は、
幽水閑雅(ゆうすいかんが)で古川は清流といわれていましたが、
現在は首都高速都心環状線が川の上を覆っています。
九代将軍尊前石灯籠
本堂前に二基ありました。
「惇信院殿」は徳川家重の戒名です。増上寺の霊廟前にあったようです。
練塀
山門は瓦と土を重ねていった練塀で、妙定院境内北東に位置していた江戸期の遺構です。
本堂
国指定登録有形文化財:熊野堂
寛政八年(1796年)に定観上人によって建立されました。
熊野三社権現を祀る鎮守で、平成十八年(2006年)に境内南奥より解体修理移築されました。
浄土蔵(じょうどぞう)
伝来の仏像・彫刻を展示する空間として再生されました。
仏足石
仏足石はお釈迦さまの足の裏の形を石に彫り、長らく拝まれてきました。
明治三年(1870年)の定月大僧正百回忌に制作されました。
災除地蔵尊(さいじょじぞうそん)
災除地蔵尊は古くより『江戸南方四十八所地蔵尊参』の第二十七番でした。
戦災に遭うまでは木造丈六の大像で、境内の地蔵堂に祀られていました。
東京大空襲で焼失しましたが、唯一焼け残った地蔵尊の守護札版木をもとに、
石像として再建立されました。
お寺のお言葉
妙定院のご朱印
令和六年拝受:ご朱印
妙定院は『圓光大師法然上人東都二十五霊場』の第一番札所となっています。
寺院情報
- 住所:東京都港区芝公園4-9-8
- アクセス:都営大江戸線赤羽橋駅徒歩約1分・都営三田線芝公園駅徒歩約4分
- HP:https://www.myojoin.or.jp/
妙定院周辺
東京タワー:赤羽橋交差点
妙定院のそばにある赤羽橋交差点では、
外国人観光客の方たちが大勢撮影していました。周辺には大きなビルも無く、
東京タワーをきれいに撮影することが出来ました。
東京タワーの隣には、ザ・プリンス パークタワー東京が建っています。
かつては増上寺の徳川家霊廟のうち、
台徳院(徳川秀忠)、崇源院(徳川秀忠妻・お江)の廟所がありました。
近くには赤羽橋の親柱もありました。
伏見三寶(ふしみさんぽう)稲荷神社
赤羽橋南交差点には、「伏見三寶稲荷神社」と書かれた大きな看板のある、
赤い鳥居のお稲荷さんがあります。
明治期に京都の伏見稲荷大社から分祀されました。昭和六十年に現在地に遷されたそうです。
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