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ゆや権現:湯本熊野神社(くまのじんじゃ)
令和五年十一月現在、無人の為、ご朱印の授与は無いようです。
箱根湯本駅
箱根湯本駅から徒歩約10分の場所に、『箱根温泉発祥の地』の神社があります。
細い路地の奥に神社があります。
由緒
『いとさかしき山(険しい山)をくだる。人の足もととまりがたし、湯坂とぞいうなる』
鎌倉時代中期の歌人・阿仏尼が「十六夜日記」にこう記した山が、神社の裏山の湯坂山です。
箱根で一番早く開けた温泉で、奈良時代に見つかったと伝えられます。
今も山の横穴から温泉がこんこんと湧き出ています。
鎌倉時代から幕府の有力武将が湯治に来ており、戦国時代は北条氏綱以下、
小田原北条氏の武将達が、早雲寺に参詣の度に温泉に浴したので、
『北条氏の足洗い場』ともいわれてきました。
早くから温泉場として開けてきたので、温泉の神様として、紀州の熊野神社を勧請し、
湯場の鎮守として祀られてきました。
「熊野」を音読みにすると「ゆや」となるので、
「ゆ(湯)や権現」として祀られてきたようです。
参道
階段を登った左側にあります。目の前の山が湯坂山となります。
源泉からのパイプが見えます。
鳥居と社殿
昭和六十三年に新社殿が竣工しました。それほど広くなく、静かで落ち着いた境内でした。
連歌師宗祇終焉の地
連歌師宗祇は、文亀二年(1502年)に越後から美濃に向かう途中、
この辺りの湯本の旅宿で亡くなりました。八十二歳でした。
連歌は和歌から派生し、俳句の原点となった文学で、宗祇はその頂点を極めました。
早雲寺には宗祇の供養塔と句碑が建っています。
神社情報
- 住所:神奈川県足柄下郡箱根町湯本614
- アクセス:小田急箱根湯本駅徒歩約10分
湯本熊野神社周辺
日本水力発電発祥の地
現在の吉池旅館の場所には、明治二十五年(1892年)に日本で初めて国産発電機を使用した、
須雲川発電所がありました。
小田原馬車鉄道・電気鉄道湯本駅跡
現在のホテル可鹿荘の場所には、明治二十一年(1888年)十月に国府津~湯本間に、
日本で三番目の小田原馬車鉄道が開通しました。現在の箱根登山鉄道の前身です。
明治三十三年(1900年)には、東京の市電より三年早く、
日本で四番目の電気鉄道になりました。強羅まで延長され、
世界屈指の山岳鉄道が開通したのは大正八年(1919年)で、
その際、湯本駅は現在の場所に移りました。
小田原駅小田原鯛めし
帰りは小田原駅で駅弁・小田原鯛めしを買って帰りました。美味しく頂きました。
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