茨城県つくば市:坂東三十三観音霊場第二十五番札所:大御堂のご朱印

大御堂(おおみどう)

坂東三十三観音霊場第二十五番札所大御堂は筑波山にあります。

明治の廃仏毀釈以前は筑波山神社とともに、
神仏習合の山岳仏教の霊場として栄えました。

現在は東京都文京区大塚にある、
真言宗豊山派大本山護国寺の別院となっています。

坂東三十三観音霊場納経帳

由緒

開創延暦元年(782年)奈良時代の末期です。

法相宗の学僧徳一(とくいつ)上人によって開かれ、
弘仁年間(810~824)弘法大師真言密教の霊場にしたといわれています。
これが知足院中禅寺でした。

鎌倉時代には鎌倉幕府の有力御家人八田知家の子・為氏筑波氏を称し、
後に出家して明玄となり、別当を務め隆盛を誇りましたが、
応永五年(1398年)落雷堂塔を失いました。

江戸時代筑波山神社の拝殿大御堂となっていました。

江戸幕府三代将軍徳川家光による寄進により、
三重塔、鐘楼、楼門などが造営され、
門前町には『ガマの油売り』なども生まれました。

明治の神仏分離と廃仏毀釈により、
堂塔が破壊され、廃寺になってしまいました。

わずかに本尊千手観音像だけが破却を免れました。

昭和五年本堂の再興の決定がされ、
その後仮堂が建てられました。

令和二年二月に新しい本堂が完成しました。

かつては大御堂の仁王門(筑波山神社随神門)

かつて大御堂の所有であった仁王門は、
明治以後、筑波山神社随神門になりました。

仁王像は取り去られ、
現在のつくば市内にある東福寺に遷されました。

現在仁王像は東福寺の楼門に安置されています。

社標

かつての仮本堂(平成十八年参拝時)

本堂(令和三年参拝時)

本堂からの景色

見晴らしの良い景色です。

大御堂鐘楼

筆塚と花供養石

坂東三十三観音霊場のご朱印

坂東三十三観音霊場第二十五番札所:ご朱印

寺院情報

  • 住所:茨城県つくばし筑波748
  • アクセス:つくばエクスプレスつくば駅よりシャトルバスで40分
         筑波山神社入口下車5分

大御堂周辺

平沢官衙遺跡(ひらさわかんがいせき)

平沢官衙(ひらさわかんがい)

平沢官衙(ひらさわかんがい)常陸国筑波郡の役所跡です。
昭和五十年に県営住宅造成に先立つ調査により、重要な遺跡と判明しました。
昭和五十五年に国史跡に指定されました。

平成九年より六年かけて一部の施設が往時の姿に復元されました。

広い敷地は散策する人もおります。

周囲には遮る建物も無い為、奈良時代の風景が偲ばれます。

大型の高床式倉庫が並んでいます。税である稲や麻布などを収めていたそうです。

遺跡情報

  • 所在地:茨城県つくば市平沢353
  • アクセス:つくば駅より大池・平沢官衙入口バス停留所
  • 案内所利用時間:9時~16時30分

北条大池

遺跡の側には北条大池があります。
春には筑波山を背景として、つくば市の代表的な桜の名所だそうです。

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