富士塚・下谷坂本富士:小野照崎神社(おのてるさきじんじゃ)
小野篁(おののたかむら)を祀る寺社としては、
京都の六道珍皇寺が有名ですが、
台東区の入谷駅の近くにも、小野篁を御祭神とする神社があります。
東京下町八社福参り
御祭神
小野篁(おののたかむら)公
御祭神の小野篁(おののたかむら)は、学問以外にも漢文・和歌・書など芸能にも優れ、
学問の神様、芸能の神様といわれています。
昼は朝廷で官僚の仕事をし、
夜は閻魔大王のもとで裁判の補佐をしていたという伝説を持っています。
由緒
仁寿二年(852年)に小野篁公が逝去された後、
かつて住んでいた上野の照崎の地に創建され、
寛永寺の建立とともに現在の地に遷されました。
江戸時代後期には学問の神様菅原道真も御配神として、
回向院より遷され、祀られています。
社殿
関東大震災や東京大空襲という二度の大火を免れた数少ない社殿です。
神楽殿
令和五年正月参拝時:神楽殿
令和五年正月に下谷七福神巡りの時に立ち寄った際には、
神楽殿で神楽が披露されていました。
令和五年正月参拝時:鳥居
令和五年六月お山開き:鳥居
金杉通り側社標
小野照崎神社は入口が二箇所あります。
JR山手線鶯谷駅側から向かうと、金杉通り側に社標が見えます。
織姫・稲荷神社
小野照崎神社が遷る前から下谷坂本の地の地主神として祀られていました。
元は『長左衛門稲荷』と呼ばれています。
庚申塚
三峯神社御嶽神社
国指定重要有形民俗文化財:下谷坂本の富士塚
下谷坂本の富士塚
文政十一年(1828年)の築造と考えられています。
高さは約五メートル、直径は約十六メートルです。
国指定重要有形民俗文化財の富士塚としては、
他に江古田の富士塚(江古田浅間神社)などがあります。
令和五年:下谷坂本の富士塚:お山開き
令和五年六月三十日に訪問しました。
当日は雨が降ったり止んだりの天気でした。
足元に気を付けながら慎重に登りました。
途中には神社の係の方がおり、誘導していました。
下谷坂本の富士:五合目
下谷坂本の富士:七合目
下谷坂本の富士:八合目
下谷坂本の富士:山頂からの眺め
つづら折りの道を歩くと、山頂に着きました。富士山の方角に遥拝しました。
富士塚の高さは約五メートルですが、山頂に登ると高く感じます。
山頂から見た神楽殿です。
富士塚の参道には所々に祠がありました。
富士塚の参道は一方通行でした。最後は仮設の橋を渡って、富士塚登山が終わりました。
令和五年お山開き:御仮屋
例祭である「お山開き」は、御仮屋での神事の後、祓主を先頭に氏子崇敬者が列立し、
「六根清浄」を唱えつつ登拝し、頂上にて四方を祓い、天下泰平と五穀豊穣を祈り、
富士山に向けて遥拝して下山し、祭事の全てが終わります。
小野照崎神社のご朱印
平成二十四年拝受:ご朱印
令和二年拝受:ご朱印
令和五年正月拝受:ご朱印
令和二年拝受:師走特別ご朱印
新年御挨拶状とご朱印ケース
ご朱印授与時に新年の御挨拶状も頂きました。
手提げタイプのご朱印ケースも素敵でした。
令和五年お山開き:ご朱印
「不二(二つとない)」と「不尽(尽きることがない)」が書かれています。
神社情報
- 住所:東京都台東区下谷2-13-14
- アクセス:東京メトロ日比谷線入谷駅徒歩4分・JR山手線鶯谷駅徒歩7分
- HP:http://onoteru.or.jp/index.html
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東京下町八社福参りとは、八つのお恵みを受け、下町の人情味豊かな土地柄や、
名所旧跡を訪ねてもらうのが目的だそうです。
鷲神社、今戸神社、第六天榊神社、水天宮、小網神社、住吉神社、下谷神社