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三十三間堂守護神:矢先稲荷神社(やさきいなりじんじゃ)
東京都台東区にある浅草寺の近くには、かつて三十三間堂がありました。
浅草三十三間堂跡と由緒
三十三間堂といえば京都の蓮華王院三十三間堂が有名ですが、
寛永十九年(1642年)に江戸幕府三代将軍の徳川家光が、
国家安泰・安全祈願・武道練成の為にこの地に三十三間堂を建立しました。
三十三間堂では弓の射技練成の為に「通し矢」が行われました。
三十三間堂はその後、元禄十一年(1698年)に浅草の大火で焼失してしまい、
堂は深川に移転を命ぜられてしまいました。
しかし鎮守社である矢先稲荷は町民の要望で、産土神として再建が許されました。
その後関東大震災・東京大空襲の難をくぐり抜けて現在に至ってます。
三十三間堂の守護神として稲荷大明神が勧請され、
その場所が的の先にあったため、『矢先稲荷』と名付けられました。
通し矢
浅草名所七福神(あさくさなどころしちふくじん)
御祭神
倉稲魂命(うかのみたまのみこと)
御神体は東叡山寛永寺の祖慈眼大師(天海大僧正)によって寄進されました。
社殿
矢先稲荷神社のご朱印
矢先稲荷神社:ご朱印
浅草名所七福神・福禄寿:ご朱印
神社情報
- 住所:東京都台東区松が谷2-14-1
- アクセス:東京メトロ銀座線田原町駅徒歩7分・浅草駅徒歩10分
- HP:http://www.asakusa7.jp/yasaki.html
矢先稲荷神社の周辺
玉川兄弟顕彰の碑:聖徳寺
玉川上水開削工事の請負者である玉川庄右衛門と清右衛門のお墓は、
矢先稲荷神社の近くの聖徳寺にあります。
講道館柔道発祥の地:永昌寺
明治十五年(1882年)に講道館柔道の創始者の嘉納治五郎が、
友人や門弟とともに稽古を始めた書院があったのが、永昌寺でした。
今はオリンピック種目にもなり、世界的な競技ですが、最初の門弟は九人だったそうです。
ご覧頂きましてありがとうございます。
通し矢は的まで約百二十メートルあったそうです。
二十四時間で何本の矢が通るかを争う競技です。
先人に勝れば堂に掲額できるとあって、武士にとって名誉となるため、
大いに流行したそうです。